冬の思い出のお鍋

結婚して自分の家庭を持った私が冬に良く作る鍋は「タラ鍋」です。

これは、まだ子供のころに実家で母が作ってくれたタラ鍋がとてもおいしかったという思い出がもとになっています。
その年の冬に母が土鍋を購入し、働いていて忙しかったこともあり煮ればすぐに食べられる鍋料理の便利さにはまったのか、週に3日は鍋料理という期間がありました。
おいしかったので家族はなんの文句もなく喜んで食べていましたが、具には豚肉が使われていることがほとんどでした。
これは肉好きの父のために母が選んだ具でしたが、同時に父はキムチ味などの味の濃いスープを好んでいたのでおいしいと思いつつもなんとなく子供には胃がもたれてしまう味付けでした。

ある日、父が出張に出かけて不在の日の夕飯が鍋料理だったとき、具には豚肉ではなく白身魚が並んでいてスープは透明な黄金色をしていました。
いつもとは違うと思いつつも食べてみたら、塩味のさっぱりしたスープに白身魚の身がほろほろと崩れてその魚から出た出汁のおいしさにびっくりしました。
母に聞いたら魚は「タラ」だと教えてくれ、下茹でして鍋に入れるだけでおいしいと笑っていました。
我が家の食卓に出すと、簡単にできるのに主人も子供も喜んで食べてくれるのでうれしい限りです。