薄切りの牛肉を小煮立ちの昆布だしにしゃぶしゃぶとくぐらせる鍋なので、その擬音が鍋名になったといわれる戦後生まれの新しい鍋。
濃厚なすき焼きに対してあっさりとしたしゃぶしゃぶが流行となり、すき焼き屋の新しいメニューとなったほか、専門店もできた。
シンプルなだけに上質の肉が不可欠。
たれも大きくごまだれとポン酢に分けられる。
◆材料の吟味
牛肉はしゃぶしゃぶ用を購入する。
買ってきたら皿に乗せて、冷蔵庫で締める。
脂身がちょっと締まると美味しい。
◆材料(4人前)
- 牛肉(しゃぶしゃぶ用)・・・400g
- 白菜・・・3~4枚
- 春菊・・・1/2把
- ピーマン・・・2個
- えのき茸・・・1/2袋
- 豆腐・・・1/2丁
- 春雨・・・少々
- 餅・・・4個
- 大根・・・300g
- あさつき・・・3~4本
- きしめん・・・適宜
- ごまだれ・・・みがきごまカップ1、しょうゆ大さじ4、酒カップ1/2、みりんカップ1/2、西京みそ大さじ1、溶き辛子小さじ1
- ポン酢しょうゆ・・・かぼす3個、かぼすの絞り汁と同量のしょうゆ
- 煮汁・・・昆布15センチ、水カップ8~9
◆下ごしらえ
- しゃぶしゃぶ用の薄切り肉は、低温で締めてから、皿に形よく盛る。
- 白菜は食べよい大きさに切る。
- 春菊は軸を切りそろえる。
- ピーマンは四つ割りにし種を取る。
- えのき茸は軸の色の変わったところを切り取る。
- 豆腐は小袖切りにする。
- 春雨は微温湯につけて戻す。
- 餅は横半分に切り、軽く焼き目をつけておく。
- 大皿に姿よく盛り合わせる。
◆たれ・薬味を作る
- 紅葉おろしを作る。大根は皮をむき、粗い目のおろし金ですりおろし、布巾につつんで軽く水気を切り、微温湯につけて種を抜いた赤唐辛子のみじん切りと混ぜ合わせる。
- あさつきは根を切り取り、小口切りにする。
- ごまだれを作る。ごまを厚手の鍋で薄いきつね色に煎り、熱いうちにすり鉢で油が出るまですり、調味料を加え、さらにすりのばす。
- ポン酢じょうゆを作る。かぼすは横二等分に切って汁を絞り、絞り汁と同量のしょうゆを加える。
◆鍋を作る
鍋に水と昆布を入れ、昆布だしを作る。
鍋に約5カップの昆布だしを張り、煮立ったところで牛肉と野菜を煮て、好みのたれをつけて食べる。
綺麗に雑具を取り除いた後、最後にきしめんを煮る。
※途中で昆布だしがたりなくなった場合は、随時継ぎ足しながら煮ること。
◆ここにこだわる◆
牛肉は上質なものを求めようとするとキリがないが、予算に応じて霜降り肉を用意する。
途中でアクをすくい取りながら、だし汁を足しながらたっぷりの汁を張っておきたい。
【調理のポイント】ごまだれの作り方
- ごまは厚手の鍋に入れ、焦げないように、また均等に煎り上げる為、鍋を揺り動かしながら煎る。
- 熱いうちにすり鉢に入れ油が出るまですり、調味料を順次加えてなめらかになるまですりのばす。
- 微温の湯の中でもんで種を抜いた赤唐辛子を小口切りにし、さらに包丁の先でたたいて練り状にする。
- 大根おろしと唐辛子を包丁の腹で混ぜる。まな板が赤くなってしまうので、菓子箱の木蓋などを利用する。