豆腐を温めて食べるだけの極めてシンプルな鍋もの。
それだけに一つひとつの素材そのものにこだわってこそ、滋味豊かな味わいが楽しめます。
まずは豆腐。
関東では木綿ですが、京都では絹ごしを使ったりします。
割り醤油やポン酢で食べる場合もありますが、
なんといっても木綿豆腐を使って豆腐がグラッときた煮えたてを、
ねぎ醤油で食べるのが江戸前な粋な食べ方。
◆材料の吟味
「〇〇店の豆腐が美味しい」と、こだわりをもって語られる豆腐。
湯豆腐は豆腐そのものの味であるから、自分にとって美味しい豆腐を手に入れたい。
ねぎ入り醤油を軽くひと煮立ちさせるとねぎの甘みがさらに増し、香りも放つ。
煮過ぎるとねぎの辛みが出てしまうので、注意したい。
豆腐はやっぱり木綿豆腐を使いたい。豆腐そのものの存在感が味わえる。
◆材料(1人前)
- 豆腐 1丁
- 昆布 15cm
- ねぎ醤油(ねぎ1/3本、しょうゆ50cc、だし大さじ1)
◆下ごしらえ
昆布をさっと洗い、二つ折にし、包丁で昆布の中央を小さく三角形に切って菱形の穴をあける。
鍋に昆布を敷いて、水を張り沸かす。
豆腐はやっこに切る。
◆たれを作る
ねぎ醤油を作る。
小鍋に小口切りのねぎと分量のしょうゆを入れ、軽くひと煮立ちさせる。
◆鍋を作る
湯が沸いてきたところに豆腐を入れて温める。
器に温めた豆腐をすくい取り、好みの薬味とねぎ醤油をかけて食べる。
※豆腐を追加する場合は、昆布からぬめりが出るので、取り出してから豆腐を入れる。
昆布の穴に箸を通して取り出すと、すべらずに操作が楽。
◆ここにこだわる◆
秘伝の手製ねぎ醤油は豆腐の美味しさをいっそう引き出す。
湯豆腐の造り方は簡単なので、ねぎ醤油は是非手作りしたい。
とにかく美味しい豆腐としょうゆ、この一語に尽きます。
【調理のポイント ねぎ醤油の作り方】
- 小鍋にしょうゆと小口切りのねぎとだしを入れ、軽くひと煮立ちさせる。
- 鍋肌がブツブツいってきたら火を切る。